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 アーティストからの贈り物

アーティストが、家族や親しい人のために作った作品や、生活を彩るために作った道具に心惹かれます。そこには、心があるからかもしれません。ここでは、見る人を温かな気持にさせる、そうした作品を掲載している本や、愛らしい手工芸の本をご紹介します。また、手仕事を感じさせる現代アーティストの作品集も。

 『THE INTIMATE WORLD of ALEXANDER CALDER』

DANIEL MARCHESSEAU Translated by Eleanor Levieux and Barbara Shuey,SOLANGE THIERRY EDITEUR,PARIS Distributed by HAPPYN.ABRAMS,INC.,PUBLISHERS,NEW YORK 1989

アメリカの彫刻家アレクサンダー・カルダー(1898-1976)の、1989年に開かれた展覧会の図録です。展覧会はパリ、メキシコ・シティ、ニューヨーク、ミネアポリスを巡回し、1990年の夏には東京などにも「カルダーのおもちゃ箱」展として一部が回ってきたようです。

巨大な屋外彫刻でよく知られているカルダーですが、掲載されている作品の多くは、家族や親しい友人やアーティストにプレゼントされた手のひらサイズの彫刻やモービル、そしてジュエリーなどの小さな作品ばかり。親密で愛らしい品々は見るものを幸せな気持ちにさせます。チャーミングなカルダーのポートレイトや、アトリエの写真も豊富に掲載されていて、本を開くとまるでカルダーの家へ招かれたような温かな気持ちに。ある年の自分へのバースデープレゼントとして購入した大切な一冊。

 『作家からの贈りもの』

2003年から2004年にかけて国内6カ所を巡回した展覧会の図録です。作家(アーティスト)が家族のために作った、生活を彩る小さな作品ばかりを集めた珍しい展覧会でした。掲載されているのは、舟越桂、ライオネル・ファイニンガー、香月泰男、藤田嗣治、有元利夫、本郷新、アレクサンダー・カルダー、パウル・クレー、猪熊弦一郎、パブロ・ピカソ、若林奮です。作った人も、持っている人も、愛で結ばれていると感じる愛しきモノばかり。

 『父の有り難う』(長谷川竹次郎 文・長谷川まみ 写真・小泉佳春 主婦と生活社 2007)

茶道具金工家、長谷川竹次郎が自身の子どもたちのために作った品々を収めた本。本を手に入れた数年後、倉敷であった長谷川竹次郎さんの個展で、私は掲載作品の実物を見る機会に恵まれました。ずっと見ていても飽きない、本当に素敵な贈り物たちでした。もちろん非売品でしたが、欲しかったー(笑) 風のようなご本人にサインもして頂いた、大切な一冊です。

 『藤田嗣治 手しごとの家』(林洋子 集英社新書ヴィジュアル版2009)

画家、藤田嗣治が手作りした身のまわりのものたちを紹介している本です。自身の絵を入れる額縁、台所を飾る染付のタイル、裁縫技術も存分に発揮したドールハウス、象嵌を駆使した円形テーブル、手彫りで装飾した木彫家具、動物の絵を描いたワイン杯、可愛い絵を描いた箱たち。目をキラキラさせて作る藤田の姿が目に浮かぶようです。どれもが生活を楽しくさせる美しきものたちばかり。いつかこれらの品々が息づく、フランスの小さな村ヴィリエ=ル=バクルの「メゾン=アトリエ・フジタ」を訪ねてみたいものです。

 『KIRI KARI』Anu Raud,Anu Kotli,Viljandi 2010

エストニアの編みぐるみの本です。とにかく可愛いのひと言!自然や動物への優しい眼差しがそれぞれの動物からあふれています。どの動物もエストニアの伝統模様が編み込まれています。これらの編みぐるみには、毛糸だけではなく優しさや自然への敬意、そして伝統と生活を慈しむ心も編み込まれているように感じます。

 『彫刻家エル・アナツイのアフリカ』2010-2011

2010年から2011年まで、国内4カ所を巡回した展覧会の図録です。青山で訪れたアフリカなどの民芸品を売るお店の店員さんから教えてもらい、埼玉で開催されていた展覧会に足を運びました。空き缶の蓋やリカーやビール瓶の首を覆っているアルミシールなどをつなぎ合わせて作られた、巨大な布のような作品は、その美しさとエネルギーに圧倒され、言葉にならない感慨にふけりました。図録の写真ではその迫力はなかなか伝わりませんが、紹介されることが少ないアフリカの現代アートや世界の美術市場におけるアフリカ芸術の立ち位置を知るための、資料的価値もあると感じます。欧米以外の現代アートには、手仕事や文化的背景から生まれた作品が多く、そうした作品に出会うと心惹かれます。韓国のヤン・ヘギュ、フィンランドのアヌ・トゥオミネンなどの女性の現代アーティストの作品にも、そうした特徴が見られると感じます。

ここにご紹介した作品は、どれも生活と手仕事の密接な関わりから生まれたものばかり。だからこそ、暮らしの中にインテリアとして自然に溶け込み、温かな気持ちにさせてくれるのではないかと思います。私の作品も、そんな生活に寄り添うアートであればと思っています。これから少しずつ、ワイヤークラフトをはじめ、様々な作品を展示などで見て頂いたり、オンラインショップで販売できたらと思っています。

ワイヤークラフト含め販売している雑貨は、全て手作りですのでプレゼントにおすすめです。おしゃれなアート作品を求めている方には、満足頂けるかと思います。ワイヤークラフトをはじめ作り上げた作品は、サイト内からご覧頂けます。